-ブラックエホン-

「５つめパキラ」

ぼくのパキラがかれてしまったの。 おおきなおおきなパキラだったんだけど、 あっけなく、かれてしまったの。 ぼくはしかたないとおもって、にわのはじっこにうめたよ。 それで、きっとおおきすぎたからかれたんだとおもったから、 すこしちいさなパキラをかってきたよ。 たいせつにしてたつもりだったけど、またそのパキラもかれちゃった。 まだおおきすぎたから、ぼくはまたちいさなパキラをかってきたよ。 でも、そのみっつめのパキラもかれちゃった、ぼくはまたちいさいのをかって、 そのつぎの、いつつめのパキラをかいに、お花やさんにいったけど、 どんなにさがしても、それよりちいさなパキラがないんだ。 「じゃぁ、こないだ、かれちゃったのがいちばんちいさなパキラだったんだ｣ ぼくは、はじめて、いちばんおおきかったパキラにゴメンネと言ったんだ。

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