わん太、ステキなかごをご主人様にもらったよ。 よろこんでかごに入ったわん太。くんくん。 なんかとってもいいにおいがするんだ。 まいにちまいにち、そのにおいをかいでいたわん太だけど。 ふと、こんなにおいのするものに、あいたくなったんだ。 そのよるわん太はこっそりおうちをぬけだして、そのにおいをさがすたびにでたの。 なんにちもなんにちも、においをさがしたよ。 でも、においのかけらもみつからないんだ。 わん太のたびがはじまってからなんにちたったんだろう。 わん太は、あるいているんだけど、どこだかわかんない。まいごになったんだ。 もうつかれちゃって、みぎあしが、ひだりあしよりひだりにいっちゃうくらいふらふらなんだ。 そのとき、あのいいにおいが、ちょっとだけしたようなきがして、わん太はそっちにむかってあるきだしたよ。 そこはちいさなおはなやさんだったんだ。 いいにおいが、おうちのあったかいかごに包まれているみたいにふわふわしてる。 そのにおいはわん太にこういうんだ。 「おかえり、わん太。」
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