ここはどうぶつえんです。 このどうぶつえんには、めずらしいシマウマがいました。 そのシマウマは、なんと!逆なのです。 白いはずのところが黒く、黒いはずのところが白いのです。 普通に見ていたらわからないのですが、仲間には分かります。 そして、それはとても恥ずかしいことだと、珍しいシマウマは思っていました。 今日もシマウマは、自分が恥ずかしくて、まともにお客を見ることが出来ませんでした。 そんなシマウマをみて、向かいのおりの珍しいパンダが声をかけました。 「お前はいいよな。逆でもめだたないもの」 珍しいパンダも、 黒いはずのところがしろく、白いはずのところが黒いのです。 あだ名はシャチでした。 「なんか、おれギャングみたいで、こわがって子供がなくんだよな。」 シマウマは、泣きながら 「そんなの、まだいいや。ぼくはこんなハズカシイ色をして、客の前に さらし者になってるんだ。今日も子供が指差してわらってたよ」 と、いいました。 そして、ひづめでワーっと目を押さえるのです。 「わらってもらえるならいいじゃないか。おれみたいに、なかれるんじゃ悲しいよ」 「ハズカシイより良いじゃないですか!」 パンダとシマウマは大喧嘩です。 「おまえら、やめろよ!」 そんな声が聞えました。 「こんなにはずかしいのに、このパンダがわかってくれないんだもん!」 「こんなに悲しいのに、このシマウマがちっともわかってくれやしない!」 同時にそういって、声の主の方をふりかえると、 「おまえらの、悲しいのなんてちょっぴりだ。おれさまにくらべれば」 そこにいたのは、めずらしいシロクマでした。 白いはずのところが黒く、・・・・・・そう、真っ黒なのです。 「これじゃ、おれはクロクマだ。おまえらは、逆でもシマウマ、パンダだろ。 おれはシロクマだというのに、だれもしんじてくれないんだ」 珍獣トリオは、深くため息をついたのでした。 end 今回、ブラックな話だな・・・・。(ヒヒヒ) |