子どもって案外頭が固い よく、あちこちで「子どもは柔軟で、いろいろなことを思いついたり受け入れたりできます。 それに比べて大人達はどうも頭が固い」と言われます。 子どものほうが柔軟?いろいろ受け入れる??それはだいぶ違う気がします。 確かに、学校に上がる前の子ども達はとても柔軟で、大人がかんじない疑問をぶつけてきたり 突拍子も無いことを思いついたりして、すごいなぁと思うのですが これが小学校にあがったとたんに硬くなったりします。 最初は硬くなかった子どもも、周りに釣られて硬くなってしまいます。 ちいさい子にとって、「周りとちがう」ということは大変なことですからね。 私は小さい頃からマンガが好きでよく絵を描いていました。 とくに絵にまつわることで、子ども達(当時の同級生など)の「一味違った硬さ」に驚いていました。 おもに、小中学生のころの体験です。 ■あるべきものが描いていないと気持ち悪いと思うらしい。 たとえば、横向きの人間を書いたとすると、「片手しかないよ」といわれる。 もう片方は体に隠れて見えないのですが…(ありがちな、突っ立ってる絵だったので) それでも無理やり書くべき? ■なんでもそのとおりに描いてなくちゃそう見えないこともあるようだ。 「阿智の描く絵って、髪の薄い絵がおおいよね」「そうだよね」とよく言われました。 ↓これって薄く見えるのね…普通のディフォルメだと思ってたけど。 もっとすごいのは、数えて「毛、○本しかないじゃん」といわれることも。全部書くのか? ■似てない絵は「下手」らしい 「おねえちゃん、絵を描いて」 「○○(人気のキャラクター)を描いて」 小さい子にそういわれ、素直に書くと… 「似てないね!ヘタクソだね!これなら私のほうがそっくりにかけるよ」 うーん、系統が違うと似せて描くのは難しいからついオリジナルっぽくなってしまうんだよね。 (本当に下手だったのかもしれないけど(笑)) ■決まった描き方で描かないといけないらしい 学校のイラストコンクールで優秀をもらった子の絵に問題あり、と噂になった。 「とってもきれいに描いてあると思うかもしれませんけど、私は知っています。 この絵を描いた○○くんは、線を定規で引いていました!!これはいけないことだと思います」 そして、みんながワーッと言う。「定規で描いたら誰だってまっすぐな線引けるよな」 「定規なんて使っていいのかよ」「いけないんだ〜」 先生もこれには、どうすべきか悩んでいたようですが…(結局どうなったんだっけな?) 色とかも、「白い校舎なのに茶色で色塗ってる!」とか、冷やかされることもありますねえ。 紙の白を残すことも悪とされていました。白を表現したかったら白い絵の具を塗れと。 なので、私は今でも小さい子ども(または、ある程度大きな子ども)の前で絵をかきません。 「なんでなんで?なんでこうなの?」といわれることがたくさんだからです。 「どうして目がちょっと欠けてるの?」「なんで鼻がちいさいの?」など疑問はたくさん。 そういう私も、「どうしてドラえもんはいつもアンパン食べているんだろう(ベロのこと)」とか思ったり サザエさん(4コマの)に↓こういう赤ちゃんの絵が出てきたときは クチの部分が仮面で、この赤ちゃんは突然仮面をかぶって取れなくなったんだとおびえてしまったり 頭の固い?部分がありました。 大人になってからのほうが、いろんなものを多角度から見れるようになってよかったと思います。 最後にもう一個… 昔、こういう少女漫画風の絵が流行ったとき(楠桂さんとか、口の真ん中の線がつながってない描き方をされるのですが) クラスの男の子に 「お前の絵、鼻の穴でっかいのな…」 といわれたときはショックでした… 言われてみればそう見えるが、かなり間抜けな絵ですな… |