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運動オンチ


私は運動オンチです。
私はやせていて、身軽に動き回っているので、普段の私を知っている方は意外に思われるかもしれません。

「またまた、謙遜でしょ?」と思うかもしれませんが、筋金入りの運動オンチです。特に走るのが苦手です。
走るの以外では、バスケをやればパスが回ってこない。サッカーをやればボールをけらずに終了。
野球をやればゴロですらエラーする、といった具合です。
勉強も、数学は一桁ばかり取っている割りに理科が得意だったり、一極集中型なので、
バスケもシュートは案外入り、野球は投げればコントロールはいいほうです。
数少ない得意なスポーツは卓球とバレーボールです。

 そんな運動オンチだった幼少時代のことはすっかり忘れていたのですが、ある日、思い出してしまったのです。 それは「自転車をこぐ子ども」を見たのがきっかけです。

 バス停でバスを待っていましたら、子どもが補助輪つきの自転車を必死にこいでいます。
周りを見回すと、黄色い旗を持った大人達。子どもはゼッケンをつけていますから、どうやらなにかの大会のようです。
子どもがほとんど通らなくなって、大人たちが「もうそろそろ終わりかな」と言い出した頃。 「まだ来るってよ」などと大声で連絡を取り合いはじめました。
 ここで私の心はズキンとします。自分の小さい頃を思い出したのです。

 フラフラよろけながらも自転車を、必死でこぐ女の子が来ました。どうやら最後の子のようです。
大人たちが、その子の後に続くように、撤収し始めました。
そこで私の思い出が重なるのです。


 私の小学校では、毎年マラソンが校内行事で開催されていました。秋に行われます。
1年生〜4年生は3km、5,6年生は5km走ります。ただの道じゃありません、山道です。
折り返し地点までは結構急な坂道です。

私の信条は「どんなに遅くても、つらくなっても、歩かない」ということです。
つまりずっと走っているわけですが、どういうわけかいつもビリです。
よく、一番最後にものすごく運動の苦手な子がゴール間近に来て、観客(?)が拍手声援を送るじゃないですか。 私、いつもアレでした。
しかも、その声援が嫌いでした。そういうので目立つの好きじゃないのに、より恥ずかしさがまして もう帰りたくなくなってきます。

5年生のとき、全校300人程度の学校で、120位ぐらいをとったことがあります。
このときは、先生が間違えて、5年生を1.5km地点で折り返させてしまったのです。(本当は2.5km地点だよね)
それでも120位が嬉しくて、チラシで作った額に賞状を入れて飾っちゃったぐらい喜びました。

一転、6年生のときは地獄でした。
歩いていた同級生を抜かしても、すぐ追い抜かれてしまいます。5年生も誰一人後ろにいません。
そう、私が後ろから2番目だったのです。
もう一人、一番最後だった子もいるにはいるのですが……たしか途中で具合が悪くなったんじゃなかったかな。

親から聞いた話では、当時の私の担任が
「もう待っててもしょうがない。おしまいにして帰りましょう」と言ったとかで、
親が「それではあんまり可哀想すぎるから、もう少しだけ待ってあげてください」とお願いしてくれて、 私は山に一人おいていかれるのを免れたわけです。

 そんな、嫌だったことをふと思い出してしまいました。
今ならそれだって笑い話だ、運動も、勉強も、出来なくても自分が自分を好きなら何かが何とかなるから、 がんばれよ。と、今つらくてくじけそうな小さい子どもたちに私からエールを送ります。



 ついでにグチ思い出を。
その担任の先生、その他のことでもちょくちょく嫌なことを私にしまして、
(平手で叩かれたりということもよくあったけど)
特に精神的なところでの嫌がらせが凄くつらかったんです。

マラソン大会の時もそうだけど、
運動会では「どこの組に入ってもどうせビリだろう」と言いながら、
リレーの選手5人(リレーに出る人は足の速い人ばかり)と徒競走をさせたり、
騎馬戦では「オマエだけ余っているから」と、上級生のチームに入らされたり、
ポスターコンクールで銅賞を頂いたときにも「こんな絵が銅賞なんて間違っている、
どこか他の絵についたのがはがれてくっついただけじゃないのか」とか
さんざんいわれまくりました。おかげで小学5,6年のときは学校が闇のようだったよ!(笑)
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