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24時間営業フランチャイズ式雑貨店における来店客個別認識についての考察


 近所のコンビニに行った。
そのコンビニチェーンは私の好きなチェーンで、接客もよいし品揃えも私好みだ。
今日も今日とて、店内の商品にウキウキと心を躍らされており、私はいつものようにたくさん商品を抱えてレジへ向かった。
ちなみに、買ったものは明日の朝食べるサンドイッチと、飲み物、とろろソバ、ケーキ、
藤子不二雄短編集、藤子不二雄Aコレクション「怪物くん念力集中!」である。計1,435円。
特に最後の二つ(藤子不二雄関連)に喜んでウッキウキだった私。

 夜21時を回っていたが、レジ前には列が出来ていた。少々待って、ようやくレジで商品をカウンターに並べておいた。
すると、レジのお姉ちゃんがいつものように、「いらっしゃいませ!」と笑顔で言う。
その後だ。
「髪の毛、切ったんですか?」
「ハ、ハイ」
確かに私は数日前に髪の毛を切った。ばっさり切ったので、私を知ってる人なら驚くだろうけど、
私のことなど認識していないだろうと思っていた人からそのように声をかけられて、逆に私が驚いてしまった。

 それ以外は極普通で、特に髪型が似合うとも似合わないとも?言われずに、淡々とレジを打ってもらって、
私は店を出た。しかし、考えれば考えるほど、どうして私が覚えられていたのかが不思議に思えてくるのだ。

 コンビニには、一店辺り平均で一日1000人ちかく客が来るらしい。
単純に考えても、1時間に50人ほどがきているであろう。私はコンビニ愛好者だが、それでも同じコンビニに毎日は行かないので
店員はかなりの人数と顔をあわせることになる。

 私がお店でお客様を相手にしている場合も、ほとんど顔は覚えない。
質問されて、答えを持って帰ってくる間にも顔を忘れてしまいがちなので、「ピンクの人、ピンクの人、」などと
一瞬覚えるだけのキーワードで個別にお客様を認識するようにしている。
髪型という印象まで変わってしまう変化に気がつくということは、明らかに私を以前から
「いつも来る人」として認識していたと考えて間違いないだろう。

 ここで問題となるのは、「私がなぜ覚えられてしまっているか」だ。
基本的に、規則正しくない生活を送っているため、私は同じ時刻に同じコンビニへ行くことはあまり無い。
比較的都市部で生活しているため、コンビニも複数あるので、それぞれを使い分けている。
つまり、その店員に会うのは多くても週に1〜2回程度ということになる。


 典型的な一例として興味深いのが、漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」129巻「現代コンビニ人生模様の巻」である。
ここでは、店員が客を覚えてしまう例として、
1.「パターン化した、同じ時間に同じ傾向の商品を買う客」
2.「いつも一万円以上買う客」(主人公の両津がこれにあたる)
3.「美人なのにへんな商品を買う客」(女性誌と軍手とろうそくを購入)
があげられている。
3の客については、そのコンビニでは「軍手」というあだ名でひそかに呼ばれているという設定だ。

 もしかすると、私もこの客のように、知らないうちに店員に覚えられるような印象的な買い物の仕方をしていたのかもしれない。
そう思いはじめると、色々な「思い当たる節」があることに気がつく。

毎月こち亀とドラえもんの廉価版を買うのが有名になっているのか。
「名探偵コナン」や「アンパンマン」のフィギュアをコツコツ買っているのを覚えられているのか。
成年向け漫画雑誌(いわゆるえろまんが雑誌)をしれっと買うのが印象的なのか。

 ああ、考え出すときりが無いのだが、次から成年向け漫画雑誌など買うときに、
わざわざ遠くのコンビニで購入する中学生男子のように緊張するかもしれない。
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