2003年5月4日。この日の上野公園はとても暑かった。
さらに、歩きつかれて皆がくたびれていた。
せっかく京都から東京へ遠征したので、ついでに上野動物園を見ようとしたのだが、
まさかこんなに人がいるとは思わなかった。

 動物も公園も楽しめたが、それ以上に私を興奮させたのはソフトクリームの看板たちであった。

No.k04 加工タイプ2
多分、「ソフト」タイプか「日世のコーン」タイプのどちらか。
この店ではストロベリーのマーブルタイプを販売していたので、それをあらわす赤いビニールテープが巻かれている。
売っているアイスの形はどちらかというとジェラードに近い。


 さらに、撮影時は何気ない天井から吊り下げられた看板を写したつもりでいたが、
一緒に恐ろしいものが写っていることに気がついたのは、家で写真を整理していたときだ。
それが下の写真だ。



 「スクリームです」と、電光掲示板に表示されている。
スクリームといえば、1997年に公開されたホラー映画。
そのタイトルを電光掲示板に表示するとは、いったいどういう理由が……!!

 ……っと、まぁ、こんなアホらしいことを書いてしまうのも、仕方がないのかもしれない。
5月になった途端、街にはソフトクリームの看板があふれだした。
飾られていて当たり前、皆が引き寄せられて・食べて当たり前。

こんな状況にがっかりしていた。
大体、私がソフトの看板に興味を持ったのも、京都などの観光地ではどんなに寒い冬でも
看板を片付けることなく、「ソフトクリームがある!」と主張して客を呼んでいる。
寒い中、震えながら屋外でソフトを食べる姿を想像して楽しんでいたのだ。
初夏の上野公園ではみんな、普通に食べているじゃないか……
「謹賀新年」という張り紙がされているようなシチュエーションには、もうお目にかかれないのか。
「加工タイプ」や「新種」の登場に賭けるしかないのか。




しかし!上野はただの観光地ではなかった。
私の落ち込んだ心も吹っ飛ぶシチュエーションを、最後に用意してくれていたのだ。

 

 ソフトの看板自体は、よく見かける(?)「スジャータ」タイプだと思われるが、
そこに貼られている張り紙。
「あったかぁ〜くて おいし〜い! 肉まん・あんまん だよっ!!」
ソフトクリームに貼られていると、なかなか「あったかぁ〜く」感じないのは私だけだろうか。
とにかく、心が和んだ。また来るぜ、上野!

(2003年5月撮影)





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