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もうだいぶ長いこと「牛糞」のことを考えている。
2024年5月23日、ゲーム「GeoGuessr」で遊んでいたところ、たまたま出題された場所のストリートビューで見たことのないものを見つけた。
この真ん中の丸いもの。「これはなんだろう?人工的な気がする」とまず気になった。
もうちょっと進むとこんな感じでたくさん貼り付けてあり、さらに棒状のものも出てきた。これはなんだろう? こんなに量産しているということは生活に必要なものか、売って生計を立てているのではないか。丸いほうは樹を保護するとか虫よけとかそういうものかもしれない。まだわからない。
そうしているうちにこんな風景にも出くわす。これはまさにいま、あの「丸いもの」を作って樹の幹に貼り付けているところなのでは!?
わかっているのは場所と形状ぐらい。「マイメンシン」「樹の幹」「丸い」「土」など日本語で検索してみるけどダメ。英語でも「丸い」が邪魔をして、どうも球体のものが出てきてしまう。
バングラディシュあたりにあるという「ツリーマン症候群」という症例についてもよく出てくる(検索は要注意。皮膚が樹の幹のような状態になってしまう・樹の皮ようなイボができるという原因不明の病気だそうで、これも早く治し方がわかればいいのだが……)
tree trunk circular Bangladesh
英語でキーワードを並べて、画像検索結果をひたすら眺めていくと棒状のもののほうが見つかった!
Finance News: Latest Financial News, Finance News today in Bangladesh
https://today.thefinancialexpress.com.bd/country/cow-dung-fulfils-fuel-demand-in-gaibandha-1714837498
2024年5月のこの記事によれば、あの棒につけられたものは土ではなく牛糞であるようだ。
中流階級以上の人はガスボンベを買ったりできるけど、そういう燃料を手に入れることができない人たちは今でも旧来の燃料である牛糞燃料を作って使っている。ガスの価格の高騰によってふたたび牛糞燃料が注目されているが、牛糞は農業に使う有機肥料としても優秀なので燃料と奪い合いになってしまうというような内容。
さらに Cow Dung で調べてみると、これはバングラディシュだけにあるものでは無く、広く世界で利用されているもののようだ。
Dry dung fuel – Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Dry_dung_fuel
各地で呼び名も違って、バングラディシュではGhunte(グンテ)と呼ぶらしい!
上記で検索して画像を眺める。完全にこれだ。私はたどり着いた。バングラディシュで見かけたこのなんだかわからないものは牛糞燃料というものだったんだ……
Following Roads & Rivers in Bangladesh
https://landcruisingadventure.com/following-roads-rivers-in-bangladesh/
上記の記事でも「バングラディシュについての話を聞いて、気が滅入る情報しかなかったので期待せずに国境を越えて入国したが実際に体験したバングラディシュは異なる側面をいくつも持っていた」と驚きと興奮とともにバングラディシュレポートが書かれている。生活の様子として樹の幹に貼り付けられた牛糞燃料の写真も紹介されている。
きょうもまたひとつ生活風景を知った。満足した。
ちなみにこの大きな藁か草のかたまりは、牛糞燃料を保管しておくためのものらしい。これもあちこちにある……
満足満足。知識欲も満たされてとても満足である。とりあえず「牛糞」というタブグループに資料をまとめ、近いうちにストリートビュー散歩の記事を書くぞと考えつつ保留にした。
インドのストリートビューを見ていたある日、無造作に置かれたこの丸いものを見て思い出したのである、「これは……牛糞燃料では!?」
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カニが出るのは一瞬だけど、なんだかうれしくてカニに注目してしまいました。ゲームの答えは「クリスマス島」だったので、「クリスマス島 カニ」で検索しますよ。
「赤いカニがたくさん住んでいる島」確かにどこかにあったなあ、クリスマス島だったのかな……?と検索してみると
Christmas Island red crab – Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Christmas_Island_red_crab
クリスマス島とココス諸島の固有種で、クリスマス島ではものすごい数の赤いカニに道路が埋め尽くされるので通行禁止になったりするらしい。
そういえばそういう話を何度か聞いたことがあった。それがどこかとか、地図上ではどの場所なのかなどをいままで気にしてなかったことに気が付いた。GeoGuessrやってるとそういう事例がいくつも出てくる……
動画の中では一匹しか見てないけど、そんなにたくさんいるんだったらあちこちで見られるんじゃない?とストリートビューを探してみたら……
カニいた。っていうかいっぱいいる。他の場所にもいっぱいいるけど、「いました」って言ってもしょうがないよねってぐらいいる。
海に向かうカニたち。こりゃここを車で通ったら大惨事ですわ。
カニの移動を撮影中のひと。
クリスマス島のひとびとも、カニの営みをなるべく邪魔しないように様々な工夫をしている。カニ用の道路を渡る橋を作ったりしている。
こちらの記事で橋を渡るカニの写真も見られます。
Red crab migration | Christmas Island National Park
https://parksaustralia.gov.au/christmas/discover/highlights/red-crab-migration/
この橋が道路にかかっているのなら、ストリートビューでも見れるかも!と考えたのですが範囲外にありました。ああ~ここまで撮影に行ってほしい。
Crab Bridge……カニ橋か……いいですね……
他にも、道路の下をくぐらせる通路も何本も作ってありまして、それはストリートビューでも見ることができました。
カニは湿ったところに生息していて、土に穴を掘って住んでいるらしい。
湿度がないと呼吸ができなくなっちゃうのに活動できるのは昼。乾きやすい。海に行くのも一苦労ですね……
カニが移動していくので道路閉鎖中。
ところで、カニが渡っていくので注意の標識としてこちらの標識が紹介されているところを何件か見かけたのですが
これは赤いカニじゃなくて……ヤシガニですよね。
ということはヤシガニもたくさんいるのかな。と「クリスマス島 ヤシガニ」で検索してみたら、バーベキューしてた家族のところへヤシガニが集まってきちゃって、50匹は来た!!という記事が出てきました。
WA News: Family’s campsite overrun by giant crabs
https://www.9news.com.au/national/family-campsite-overrun-giant-crabs-christmas-island-western-australia/84e60183-9322-4695-b4c3-e68d27ffd80c
ヤシガニは夜行性だから夜に出てくるよ。と書かれていました。確かにストリートビューではなかなか見つけられない。唯一みつけたのはこちら。
ヤシガニもアカガニも、たくさんいるところを実際に見てみたいなー! という気持ちになりました。
今度GeoGuessr中に森や道でアカガニを見つけたら「クリスマス島だ!」ってすぐわかりそうです。ありがたい!
※今回の記事のストリートビューが真っ黒で見られない場合はページをリロードしてみてください。たくさん埋め込むと黒くなってしまいがちなので……
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ストリートビュー散歩121では、ボリビアの街で見かけるシマウマの着ぐるみを着た人々について書きました。
今回はメキシコで見つけた「シマウマ」です!
ティフアナという、メキシコの北部、アメリカ合衆国に近い国境の街をストリートビューでうろうろ散歩しました。
国境周辺を見るのは好き。日本に一番ないものかもしれない「ここから他国になります」というゲートと、あちらから来た人とあちらへいく人が交差する街。
看板や行きかう人々を眺めながら散歩していると、にぎやかな街の一角にいたんです、シマウマが。
2021年10月のストリートビュー
シマ……ウマ……いや……これは……
ロバに縞模様が描き足されたものにみえる。見世物になっているんだろうか? むかし観光地によくみられた「いや、本物じゃないでしょ……」という加工された動物なんだろうか。エサを食べているようだ。ずっとここにいるのかな。フォトスポットみたいになっているから、たぶんここで観光客がこの「シマウマ」と写真を撮るのだろう。縞模様も、実際のシマウマとはだいぶ違うように感じる。
「まあ、こういうものもあるかな。メキシコってこういう感じなんだな」と最初はそこまで気に留めていなかった。
2020年2月撮影
あれ……同じ場所にシマウマ模様に塗られた仔馬?ポニー?がいる。
2017年5月
毎回フォトスポットの絵も変わってるな……縞模様もだいぶ違うし……
2016年2月。
この場所の一番古いストリートビューは2007年で、「まさか……2007年にも撮影されているのか?この場所で?」と思いながら日付を変更してみたが、そこにシマウマの姿はなかった。
「そんなに昔にはいなかったのかな?」と思いつつ、少し移動したら同じ交差点の別角度の場所にちゃんといたのです。
2007年7月撮影。
Zonkey (Tijuana) – Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Zonkey_(Tijuana)
これだけ昔からここにいるシマウマ、ネットに記事がないわけがないのですぐに見つかりました。wikipediaにも項目があり、「Zonkey」というそうです。
(同じZonkeyという呼び名だけど、ロバとシマウマの交配種ではないとのこと)
1930年代半ばにカジノが閉鎖されて、代わりに目玉としてロバといっしょに「メキシコらしい」写真を撮るフォトスポットをあちこちに作ったとき、白いロバは白黒・セピアの写真に写りにくいということで縞を描き足す人が現れた。多いときは20以上あったが2013年には3に減り、「ティフアナの伝統」として継続されるように働きかけたけど動物愛護の問題で認められなかった……という事情がある様子。
From the archives:: How the zonkey got its stripes: Long before Instagram, Tijuana’s tourist donkeys were camera-ready – Los Angeles Times
https://www.latimes.com/entertainment/arts/miranda/la-et-cam-story-behind-tijuana-zebra-striped-donkeys-20151106-column.html
ロサンゼルスタイムズの記事には具体的に誰が始めたのかという言及があり、あくまで「インスタ映え」的な目的であって、シマウマに見せることでエキゾチックな魅力を出そうとしたわけではないと説明されていますね。
無理やり縞模様に塗られているのが動物愛護的に問題ということなら、カラー写真を撮影できる今となっては縞模様にする必要もないのかもしれません。でもこの「なんでシマウマ(模様)?」という違和感がなければ、私も気に留めなかったというのが実際のところ。
『ティファナ日帰りバスツアー』ティファナ(メキシコ)の旅行記・ブログ by pirosukeさん【フォートラベル】
https://4travel.jp/travelogue/10107371
2006年の記事で、写真がきれい。ゾンキーが単独で走ってるように見えるけど……模様も上のストリートビューに写ってる子たちより上手に入れられている気がする。
メキシコ・ティファナでシマウマ発見? | 【全ては最高のタイミング】紫陽花ユミの世界
https://ameblo.jp/okipochi/entry-11745524720.html
2014年の記事。ゾンキーに出会って、いっしょに写真撮って、とかなり堪能されているレポート。ロバ好きの方のようす。楽しそうでよいですね。
ジュエリー コラム,メキシコにシマウマはいるか?
https://www.gem-land.com/column/zebra_mexico.html
2006年以前の記事(詳細な日付は不明)。写真はないけどメキシコで「シマウマ」に出会った驚きがかかれていて良い!
⑲メキシコ・ティファナ観察日記 – 13年アメリカ西海岸
https://konyaqoo.blog.fc2.com/blog-entry-828.html
ゾンキー以外の街の見どころや見つけたものについての話も盛りだくさんで面白い記事。メキシコいいな~。
メキシコについては、他にもきになる物があって調べている最中なのでそのうちまた記事を書くと思います。世界遺産とかもたくさんある国ですが、やっぱり私は生活風景としてストリートビューに写り込むような身近な風景が好きなんですよねえ。
ストリートビュー散歩121では、ボリビアの街で見かけるシマウマの着ぐるみを着た人々について書きました。 ボリビアのシマウマの記事も読んでね!
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GeoGuessrプレイ中に見つけたものシリーズ。
答えは北マケドニアだったんですけど、まだどこだかわからずにうろうろしていた。なにか情報が欲しい……うろうろ
おっ?なんだろう。何かの販売所かな。
日本でも桃売ってたりアイスキャンディー売ってたりしますよね。ヨーロッパのストリートビューでは見つける頻度は比較的少ないかも。 日本のも「自分は知っているけど、ストリートビューで見たことはないなあ」という感じ。
アフリカやアジアだとたくさんこういう道端の販売所を見かけるし、ケニアでは道の真ん中まで人が出てきてドライバーにカットスイカとかバナナとか売ってますからね。
販売所を見るのは好きです。これは蜂蜜かな~と思いました。
同じ道路沿いにいくつか、蜂蜜を売ってるっぽいスペースが。こんなふうに複数あるということはたまたまじゃなくて、 このへんは養蜂が盛んなんじゃないか?
ちょっと遠いけど、良く目立つカラフルな箱!あれはもしかして蜂の巣箱なのかな?と 「north macedonia bee hives」 で検索。
北マケドニアの養蜂家は気候変動の課題に直面
https://www.france24.com/en/live-news/20240614-north-macedonia-s-beekeepers-face-climate-change-challenge
上記の記事は、気候変動で今まで取れていた量の蜂蜜が収穫できなくなったので値段が上がっている……というニュースなんですけど、ストリートビューで見かけたような蜂の巣箱の写真を見ることができます。
カラフルなのは北マケドニアだけではないみたい。
以下の記事(ニュージーランドの養蜂についての記事)によると、色分けをしておくことでミツバチが迷って別の巣箱に戻ってしまって収穫量が偏ることがなくなり、迷わず自分の巣に帰れるんですって。へー。面白い!
Bee Happy! Colourful beehives | Resene case study
https://www.resene.co.nz/archspec/products/Beehives.htm
What Color Should I Paint My Bee Hives? | Betterbee
https://www.betterbee.com/instructions-and-resources/what-color-is-your-hive.asp
いろんな国の蜂蜜を買って食べてみるのも趣味なので(正直産地の違いはあんまり気にしていないですが……どんな植物から集めてるかのほうが味に違いが出ると思うので)北マケドニア産蜂蜜も見つけたら買ってみようと思います!
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いない。アフリカにいる。でも世界のことを少しずつ勉強し始めると、動物園でよく見るとか図鑑で知ってる、テレビで見ているような動物もいざ「野生でその動物が住んでいる場所はどのあたり?」と聞かれると意外と知らないと感じる。「とりあえずアフリカにはだいたいの動物がいそう」だとさすがに雑すぎるなあとは思うけど、でもわたし自身もそんなもんなので悲しい。
ストリートビューで見られるシマウマの話を書いておこうと思う。でも動物の「シマウマ」ではない。
Wikipediaで「ボリビア」のページを見ていたら、「憲法上の首都はスクレだが、ラパスが実質的な首都機能を担っており」と書いてあった。え!ラパスじゃないの!?完全にラパスだと思ってた。他にコチャバンバやサンタ・クルスなどは知っていたけど、スクレってストリートビューでも見たことがなかった。どんな町なんだろうと早速見に行ってみた。
あれっ シマウマが横断歩道を渡ってる……
スクレはスペインの街並みによく似ているように見える。昔ながらの市街というかんじで、道は狭く建物は石造りのヨーロッパ的な建物が多い。やっぱり標高は高そう、実際にこの場所でも2800mほどある。
その都市で圧倒的に目立つ、シマウマの着ぐるみの人。
他にも「こんな感じなんだな~!」ていう発見はあったけど、圧倒的にシマウマの人がキニナル。最初は「何か学校行事とかで子どもが着ているのかな?」と思った。
二人いる。
こっち(Googleカー)に手を振っている。
これはいったいどういう人々なんだろう。と「bolivia zebra」で検索したら一発でヒット。
La Paz traffic zebras – Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/La_Paz_traffic_zebras
ラパスの交通シマウマは、地元では「 Educadores Urbanos Cebras(シマウマ都市教育者)」として知られ、ワンピースのシマウマの衣装を着た「都市教育者」のグループです。市政府に雇用された危険な若者である「シマウマ」は、交通を落ち着かせ、市民に交通安全を教育するために働いています。
Wikipediaより抜粋後に自動翻訳
わたしが見つけたのはスクレだけど、ラパスにもいらっしゃる様子。
若者の雇用にもなっていて、交通安全以外にも様々な活動をしているとのこと。
確かに目立つし、出会えたら楽しい気持ちになれそう。wikipediaによれば昔は二人一組でより「シマウマ」らしい姿をしていたみたいだけど、そっちも気になるな。動きづらそうだから一人用の衣装に統一されて、二人用は廃止されたのもわかる。
中国出資のメディアCGTNのYouTubeチャンネルに、動いてるシマウマたちの様子もあった。元気に明るく動いてて、子どもにやさしいんだな。
「中南米のシマウマその1」ということで、「その2」もあります。近日中に書きます!
↓書きました!合わせて読んでね(2024/10/4)
ストリートビュー散歩123 中南米のシマウマ【その2】メキシコ・ティファナのシマウマ
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