昨日はAmazonPrimeで見放題だった映画を見ました。
「怪物團」(フリークス)という映画。
1932年公開ということで白黒の映画なんですけど、だからと言ってみづらいってことはないですね。ところどころ暗すぎたり、白飛びしたりはしているけど、ちゃんと観れました。
舞台はサーカス団・見世物小屋のようなもので、サーカスを見せる団員と、欠損していたり見た目が普通(?)と違っている団員で構成されていて、旅をしてはショーをしているようです。その日常を描いた作品でもあります。
そんな中では やっぱり色恋が発生するわけですよ。誰とできてる、だれと別れた、騙し合い、などなど。
小人症のハンスが婚約者フリーダを差し置いて恋しちゃったクレオはグラマラスで美しい女性だけど、見世物になってる団員たちのことを心の中ではバカにしている。でもハンスがお金持ちで遺産を持ってると知ったら目の色を変えて「結婚する」と言い出すような人。
そこを中心に、味方で友人である団員と、差別心の強い団員と、「見世物」になっても仕事をしている人たちの結束のようなものが描かれているわけです。
最後まで見て思えば、最初のシーン(ラストのオチにつながる)で興行師が声高に語ったストーリーがすべて。ではあるのですが。
登場人物たちはCGではなく(1932年の映画ですから……)、特撮でもない本当の姿で出演しているとのこと。ハンス役とフリーダ役の人は実際は兄弟なのね。
オチがなあ。最後まで見たら「そういえば最初にそんなこと言ってたっけなあ」とおもったけど、いまいちなあ。ファンタジーになっちゃうんだよね。そこまでは結構現実的に来てたと思うので、最後だけ「どうしてそうなった……そんな能力はないだろ……」みたいなもやもやした気持ちになっちゃうんだよね。見た目が人と違うことをバカにされて怒った人たちが、仕返しに相手を「醜く」するんじゃなんかつらい話だよ……だって怒ってた方の人たちだって、罰でそうなっているんじゃないのに。(もちろん出演者がうんぬんじゃなくて脚本への疑問であります)これじゃ結局、彼らは忌避すべきものになりかねないじゃないか。
まあ時代が違うからしょうがないんだけど……
内容や映像はわかりやすくてよかったです。1時間程度なので見やすいですし。
ところでこのビデオ、配信で買えるわけじゃなくてamazonprime videoでだけ見ることができるのね。単体で買えないのか。見たい人はアマプラに入ってねってことかな。
それにしても、この映画についてはこうやって感想をまとめたので、あらすじや印象的なシーンをもう忘れることはなさそうだけど、絶対見たのにどういう内容だったか、印象的なシーンすら出てこないって映画はあるよね……せっかく見たのになんで忘れちゃうんだろうね。好きになるために見るのかな。好きになったら何度か見て、感想を書いて、忘れないようになるのかもしれない。
「一度見たのにどうしてまた見るの?」って強めに言うような、「二度同じものを見るのは無駄」派の人も結構いるけど、そういう人たちは1回見たものを大体思い出せるんだろうか……それとも思い出せなくてもあんまり気にならないんだろうか。