【通読図鑑003】「どえらいモン大図鑑」(パブリブ)を紹介!

 

youtubeにUPしている通読図鑑シリーズ

3冊目は「どえらいモン大図鑑」を紹介する。

どえらいモン大図鑑(パブリブ)

(画像はAmazonへリンクしています)

どえらいモン大図鑑 | 書籍 | パブリブ Publib LLC

どえらいモン大図鑑

表紙からもわかる「どえらいモン」が掲載された図鑑。

アジア各国では現在も、人気キャラクターの「パチモン」グッズが販売されている。少なくなったとはいえ、日本でもまだまだゼロではない。我が家にも昔懐かしい雰囲気の、公式ライセンスを得ていないグッズがいくつかある。

パチモンは著作権を侵害し、商標を無断利用して作られた商品である。それはわかっているのだけど、公認グッズ・本家が発行したグッズでは味わえない「良さ」があるのも事実だ。

この図鑑では、そういった「本当はいけないのだけど、どこか親しみや面白さを感じる」グッズがたっぷり紹介されている。商品の魅力を伝える写真、小ネタを盛り込んで読ませる文章が、「こんなものはけしからん」という気持ちと「なるほど面白いな」という気持ちの混ざった複雑な感情を呼び起こしてくる。

元ネタのファンとしては、「あかんあかん、ダメだって」とも思うけれど……でも「こうやって勝手に作ってしまうほど、これを作ると喜んで買う人がいる(と少なくとも作ってる方は考えている)んだろうな」という事実は人気のバロメーターと言えるし、「それにしたってもっとちゃんと作ろうよ、売る気あるのか!?」という「売りたい、儲けたい」が盛り込まれたアンバランスな出来上がりを見ると笑ってしまうのだ。

動画でも触れたが、パチモンとはいえ「デザインをそのまま使ってシールを貼った・印刷物を作った」わけではなく、既存のグッズを何とか「それ」っぽく塗り替えたり、「それ」を作り手の解釈で再構築して造形したものだったりするのが一番の魅力だ。海賊版ではなく、ある意味二次創作と言える……かもしれない。いや市販しちゃだめだけど。

公式できちんとデザインされたものではできない色の遊び、崩れたデザイン、無いシチュエーションやコラボ、表情、そういったものがてんこ盛りの「どえらいモン」たち。日本からこれらが少なくなっていったように、今後世界でも少しずつ減っていき、ファンにはちゃんと正規のルートで作られた質の良いものが手に入るようになるだろう。それまでにはこういうどえらいモン達の存在があった。その貴重な記録になる図鑑だ。


動画でも紹介しています。

 

他の図鑑も紹介しています! 通読図鑑紹介 – YouTube https://www.youtube.com/playlist?list=PLFcYpvxJGh1uGGOv-sxBDe_J-khXd8KZ9