【映画の感想】ユージュアル・ネイバー【ネタバレあり】

昨日は映画を見ていた。

見る前の情報としては、まあ家族内で秘密にされた「嘘」に束縛される子ども……というような内容だと思ってみてて、まあまあそんな感じだったんですが。

一応以下ネタバレアリです。

女医のヤング先生の家には、重病の息子・アンディがいる。
ヤング先生の家の近くに、親を亡くして祖父母に引き取られた女の子(マリアン)が引っ越してきて、近所を探検している最中、体が弱くてずっと引きこもっているという少年(アンディ)と出会い、二人はさっそく友達になる。でもヤング先生の様子がおかしくて……

というような導入。

ヤング先生(母親)は、息子を溺愛するあまり、過保護に家の中でおとなしくさせている。部屋には好きなものを飾って、壁も好きな野球の絵で埋めてあげて、ゲームもやり放題。でもアンディは外にでたり友達を作ったりしたい。それは許されていない。

父親は母親よりは「もっと本人のやりたいことをやらせたら」と、マリアンが来たり外に出たりすることを許してあげてほしいらしいけど、とにかく母親が「私は医者だ、あなたが診断できるのか。息子の体は弱っているんだ」と厳しく行動を制限する。

母親のイカレっぷりの描写は良かったですね。そんなにサスペンス・ホラーまで行かないのが「結局どういうジャンルの映画だったんだろうな」というもやっとした感想になってしまう。
見る前は代理ミュンヒハウゼン症候群の話だと思って(そういう紹介のされ方をしていて興味を持ったので)「いつかこの母親が、自分が周りに気にかけてほしい・または医者の名誉のために子どもを利用していたと周囲に知られるような話なんだろう。アンディも本当は病気でもなんでもないんだ」と想像していたのだけど、アンディは本当に車いすから降りることができないし、薬はどんどん投与されているしで本当に具合が悪いようだった。

で、物語は中盤で大きく展開する。
禁じられてるのに「友達になったんだから」と親の目を盗んで遊びにくるマリアン。禁じているのは「アンディの親がエッチなことを心配してるんだ」と軽い気持ちでいたけど、ヤング先生のキレっぷりがおかしい。

あるときとっさに隠れた部屋が地下室につながっているのを発見し、奥まで行ってみると、なんとそこには子どもが寝かされ、管につながれ、なんとか生命を維持しているような状態になっていた。
病室にあるレントゲン写真から、ジェイソンという少年だとマリアンは気づいて、ネットで検索したら新生児室からいなくなった、誘拐された子どもだと判明して、そのことをアンディに伝えて……


その後もうひとひねりあって、最終的にはアンディは殺されそうなところを何とか父親とマリアンに助けてもらって、いまいましい館も焼失し、元気になったアンディは憧れていた野球少年になって、楽しく野球をやるようになったのでした……


まあ……嫌いじゃないよ。ただトンデモありのサスペンス映画という感じだよ。
医療シーンみたいのが良く出てくるけど医療ドラマじゃないよ。いろいろ素人が観ても「えええ??」「ええ???」みたいな描写が多いし、アンディは「だんだん効いてきて活力を取り戻せる」謎の注射で活力を取り戻したりしてるところが。
地下の謎の部屋で心臓移植しちゃう(予定な)の?とかそういうツッコミを。せざるを得ない。

そういうところに突っ込むのも楽しめる人には楽しめると思う。私は楽しんだ。最後はハッピー??エンドだったしエンドロールは明るい感じの音楽が流れてきたので、「ああこれハッピーエンドなのかな?」とおもったら「アハハッ」って笑いが出ました。

 

ちょっと短かったかなあ。それかもう少し濃い描写にするとか。少女マリアンが、周りの大人が信じてくれなくて頼れないとはいえ、本当に一人で解決しようとしすぎるところに「もう少し誰かに頼ったほうが安全に確実にできるんじゃ」とハラハラしたりはしました。

投稿者: AchiFujimura

Blackstrawberry.net管理人藤村阿智の日記と言うか雑記的なページ